「右脳」学習と「左脳」学習

 

~日頃の学習の進め方、考え方~

 

 

 

幼稚園や保育園(あるいは小学校)のゲーム遊びや歌などを中心とした英語は楽しかったけれど、文を読んだり作文をしたり文法的なテストを受けたりする中学や高校(あるいは大学)の英語は興味がわかない,わからないというお話をよく耳にします。これは算数でいうと小学校低学年まではなんとかできたけれど3,4年生以降あるいは中学の数学になったら…というお話とどこか通じるところがあるように思います。

 

 

 

このことは、人間の学習が大きく分けて、いわゆる「右脳」中心の学習と「左脳」中心の学習に分けられ、一般社会的にいわゆるお勉強ができる、英語や数学ができるというのは、主に「左脳」を用いた学習が得意、ということらしいのです。

 

私は脳科学者ではありませんし、右脳か左脳かという議論には知識を持ち合わせておりません。しかし、自分が実際かかわり、経験してきた子供たちの学習の様子から、だいたいの目安の話として、便宜上これらの言葉を使わせていただいて、少しだけお話しをさせてください。

 

 

 

「右脳」中心の学習は、まず具体的、総体的、直感的、楽しみやすいといった特徴があるようです。英語でいえば短い日常会話、聞こえたままの発音、踊りや歌などを通した感覚的情緒的学習、つまり子供にとっては何となく楽しいものです。これは人間の本能にのっとった現実の一部の具体的体験、学習であるからでしょう。

 

数学でいえば1,2,3・・・などの自然数、足し算引き算、形を用いた現実や日常に密着した物事の数理的理解を中心とした比較的単純で初歩的な学習であるという点が特徴です。

 

 

 

それにたいして「左脳」中心の学習は、言語や記号を仲立ちとした抽象的、分析的理解が求められるのが特徴です。

 

英語では単語の文字と意味のつながり、個別の細かい発音、発音記号、フォニックス、言葉の決まり、作文、読解、数学ではゼロや負の概念、小数、分数、かけ算わり算、展開図や文字式、方程式といった、非現実的な、目には見えにくい(頭の中でしか考えられない)比較的細やかで複雑な世界を扱うところに特徴があります。

 

 

 

「左脳」中心の学習は人間社会の発展のためには、なくてはならない基礎学習であり、これを高度に応用利用することで人間は暮らしやすい文明社会を生み出してきたと思います。右脳と左脳、どちらであるか、またどちらがいい悪いではなく、人間はこれら大きく分けて2種類の学習によって周りの世界を認識していると思います。しかしこれらは切り離された別個のものでは決してありませんし、そうあってはなりません。「右脳」的学習と「左脳」的学習がお互いに連携し一つのまとまりをなして初めて、学習が現実的なものとなり、真実の認識に近づけると思うからです。

 

 

 

英語について申し上げます。現在行われている小学校での英語は「右脳」中心のものであり、現在の小学校での英語教育は、中学校以降の左脳中心の学習へのつながりが軽視されているところが問題で、低学年の子供たちには楽しいものでも、中学英語を意識し始めている高学年の子供たちは、とたんに興味を失っているらしいです。つまりこんなことしたって中学の英語の役に立たない、という考え方です。

 

 

 

簡単に言うと、LL教室はこの「右脳」学習と「左脳」学習の橋渡しをすることに何10年も全力をあげてきているのです。その意味でLL教室はいわゆる英会話教室でも学習塾でもないというスタンスをとり続けています。外見には同じに見えるかもしれませんが、全く違うのです。LL教室は「右脳」的学習と「左脳」的学習を一つに昇華させた先にある子供たちの姿をひとつの理想として日々精進しております。「右脳」的学習と「左脳」的学習が相互につながっている人、連携を保てている人が、大人になってからいきいきと世の中の(人の)役に立つことができる人だといえるのではないでしょうか。つまり現実と概念(夢といってもいいかも)、感情と論理、感覚・感性と文字を融合させることができて、初めて人間は新しいすてきなものを生み出し、広く世の中に伝え、問うことができるのではないかということです。

 

 

 

「右脳」中心の学習だけでは自分は楽しめても、人を納得させたり何か込み入ったことを受け取ったり人に伝えることは難しい。また「左脳」中心の学習だけでは、難しいことはわかってもそれを人の幸せに役立てることは難しい。LL教室は昔からこの二つの学習の世界を一つにしていこう、つなげていこうと必死に戦ってきています。そしてそのことができるのは「右脳」中心の学習からそれを受け継ぎつつも「左脳」中心の学習へと移行する幼児小中学生の時期であり、それゆえ,小中(あるいは小中高)の一貫教育は最適であると考えております

 

 

 

特に、「左脳」中心の学習が大きく求められるようになり始めるのが大体小学校3,4年生で、ここでうまく引継ぎ連携がうまくいかないと、いわゆるお勉強嫌いになってしまいます。かといって点取り虫を育ててはなりません。決して頭でっかちにならず、楽しく勉強に取り組んでいける子供たちにしようと、少なくとも全国のLL教室のスタッフは必死で教育活動に取り組んでいます。また、大人の皆様からこういったことを理解していただき、支えていただくことも重要です。子供たちも、その意味では勉強しながら必死に自分と戦っているのです。失敗し、悲しい思いや悔しい思いをする時もあるでしょうし、心が折れそうになるときもあるかもしれません。そんな時こそ、わけのわかっている周りの大人たちの温かいサポートが子供たちには必要だと思います。勉強はテクニックだけではありません。子供たちの学習意欲を育てるのは周りの人間のサポートがどうしても必要になっています。長い目で、温かい目で、子どもたちを一緒になって見守っていきましょう。

 

子供たちにとって大切なことは、「左脳」的理解を求められる段階にあっても「右脳」的理解を決して忘れないことです。ここで後者が分離してしまい、いわゆるただのお勉強の世界だけに入り込んでしまう人、またはそうさせる大人が少なくありません。「左脳」的理解が常に現実世界との連携を失わないこと、失おうとしないことが大切だと思います。4年生も後半になると「左脳」的理解が大いに求められてきます。そんな中で多くの子供たちは、ある意味勉強面でかなり苦しんでいるはずです。自分では感じていないかもしれませんが・・・何度も言いますが、そうした中でこそ、こうしたことに理解ある大人のサポートが必要なのです。子供たちが子供たちその人自身であり続けるために。これから先、「左脳」的理解に慣れることはあったとしても、子供たちの「右脳」的感覚を僕は絶対に失ってほしくありません。僕自身、同じように闘って来ました。子供たちから見ても僕が子供のように映る時があるのはそういう部分があるからかもしれません。

 

 

 

具体的なお話に移ります。

宿題は「左脳」的理解ができていないとできません。教室で体験した「右脳」理解を「左脳」理解へと連結させるという意味で、子様たちにお出ししている課題が宿題です。

 

大島教室では英語も算数数学もほぼ例外なく毎回宿題を出します。(学年や時期によって無いときもありますが)まず、宿題をきちんとやるように注意してください。完璧である必要はありません。わからないところはわからないで結構です。ただどこまでわかるのか、どこまでわかったのか、どこまで出来たのかをはっきりさせてください。お家の人が手伝って完璧な解答をしても、お子様にはあまり意味がありません。それどころかお子様の考える機会、考える意欲、必要性を奪いかねません。過度のご援助はご遠慮いただきたいです。

 

算数数学の宿題はあくまで次回までに生徒さんが見ておく目安ですが、結果はともかくきちんと取り組めている人は、ほぼ確実に算数数学好きになっていきます。そして、できれば学校よりも先に進み、学校の勉強を復習にしましょう。きっともっともっと勉強が楽しくなるはずです。進みが遅く、学校の進んだ分をいつも後から追いかけていてはなかなか算数数学好きにはなりません。

 

 

 

英語も、特に読み書きをお家でコツコツやっている生徒さんは、ぐんと伸びていきます。なぜなら自分で自主的に勉強を進められるようになるからです。お家での英語は、ともかく、習ったところの読み書きを頑張ってほしいと思います。自学大歓迎です。自分でやることを決めて自分で進めていけるようになれば、その人の目標と夢は必ずや近い将来に達成されることでしょう。